リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

『ソーシャルネットワーク』が好きだ。

前回に続き、なにはともあれ『ソーシャルネットワーク』である。


今年のアカデミー作品賞はどうやらこれが受賞しそうだ。個人的には去年受賞した『ハート・ロッカー』その前の『スラムドックミリオネア』より断然コレ、という感じであるので嬉しい。とにかく好きなんだよね。



デヴィット・フィンチャー監督といえばとにかく『ファイト・クラブ』。そんでもって『セブン』も大好きだが、それ以外は「まあ面白いけどさ」という感じで(『ゾディアック』は上記の2本程ではないけどかなり好き)、特に『ベンジャミン・バトン』なんかは見た当初はそこそこ面白かったと記憶してるんだけど、今はもうぼんやりとしか覚えてない。(単に記憶力がスズムシ程度なだけ)ただこれは三本目の僕にとっての傑作ということになりそうだ。



それにしても『スラムドック』とアカデミー賞で争っていた『ベンジャミン・バトン』に賞をあげとかなくてよかったと心から思う。まあ単純にそこまでの作品ではなかっただけかもしれないけどね。『ディパーテッド』で作品賞をもらったスコセッシみたいにならんくて良かった。いや、『ディパーテッド』俺はけっこう好きだけどさ。



さて、『ソーシャルネットワーク』である。もうネタバレ的に内容に触れてもいいよね。はい。
しかし、内容に関係ないのだが今週の興行成績は『僕と妻の1778の物語』が1位で2位が『ソーシャルネットワーク』か。確かに僕が見たときも観客は10人もいなかった。普段から人のいない映画館だが、もうちょっといてもいいのでは?

てかさー『僕と妻の〜』なんかよりこっちの方が絶対泣けると思うよ?ラストで何度も更新し続ける姿なんて竹内結子が死ぬのより絶対泣けるよ!!いや、まあ見てないんだけどさ。でもあのラストは本当にこうグッとくるものがあった。


マークは何か重要なものを失ったのだが、何故失ったのかイマイチわかっていない、でもそれが大切だった事はなんとなくわかっているという、天才じゃなくても共感できる喪失感、これが心を打つんだよ。ラストのほかにも「あのアルゴリズムを覚えているか?」にグッとくるのは僕だけではないはず。




ああ、あとちょっと言いたいことがあるんだけど、あのパンフレット。なんか細長い。まあそれだけならまだいいし、内容も悪くないと思う。大学のクラブの事など勉強にもなるので買っておくといいパンフだと思うのだが、別にmixiの社員とやらの対談いらなくね?



とにかくやっているうちにもう一回見に行きたい映画であったのは間違いない。いやあいい映画だったなあ。

ちなみに、『市民ケーン』の影響は言わずもがなであるが、『アニマルハウス』系統でもあるし、かつてのティム・バートン作品に見られた、愛されない孤独な人の話でもあるなぁなんて、僕は思うのであった。