リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

最近見た旧作の感想その1

『モンキーボーン』 (01)
ヘンリー・セリック監督によるファンタジー映画。時折入るブラックなジョークや下ネタ、そして狂気が大変愉快な映画でしたね。ほとんど監督の内面にあるものの表質と言える映画になっているですが、これを見ると良く間違えられるティム・バートンよりよっぽど病んでいるという事がわかります。それとこの年代の映画にしてはダークタウンの造形やモンスターらが手作り感あふれる感じでした。そこがすごく魅力的な部分だと思います。ローズ・マッゴーワン演じるセクシーなキティちゃんと悪夢の世界でランデブーしたいもんです。



『関の弥太っぺ』 (63)
日本映画屈指の名作、と聞いていたのでレンタル。確かに大変いい映画でした。やくざの世界に生きる男の人情と悲哀のストーリーはもちろんよいですし、映像もすごく印象的でした。よく言われている槿の花が咲いている垣根越しに男女が会話するシーンやラスト弥太郎が歩いている道のわきに咲いている彼岸花が非常に情感的で美しい。言い方が正しいかどうかは分かりませんが、すごく日本っぽい。ただラストは『シェーン』に似てる感じもします。



『恐喝こそわが人生』 (68)
深作欣二監督で松方弘樹主演、なのに松竹映画という珍しい映画。内容自体はすごく深作欣二らしい映画という感じで、世の中に対する鬱憤とでも言うものにあふれているように思いました。いつまでもヘコヘコしてられっか!きっと見返してやるぜ!それにチンピラがより巨大な悪につぶされるというのも、深作らしい感じ。テンポも良いです。ボクサーのエピソードなど、今見ると「どうかな・・・」と思うシーンもありますが、面白いと思いますよ。