『ノルウェイの森』を見たよ - リンゴ爆弾でさようなら

結論から言うと、面白くない。というか「嫌い」だね。

映像は奇麗だと思うよ。風景だとかシーンを切り取るのは上手いと思う。直子と会うシーンはだいたい雨だったり雪だったり強風だったり、どこか殺伐としているというような感じで冷たく、その感じは凄く良い(菊地凜子の演技もいい)。そしてそれは緑と会うシーンの、暖かみがある感じと対比で・・・とか何とかなんてどうでもいいわ！
これ映画として微妙なのは盛り上がりがないっていうか、メリハリがないという感じで、対比が映画のテンションに表れてないんじゃないかな。久々に眠くなった映画でしたよ。

まず変なのは喋り方。これは小説もおそらくこんな感じなのだろうけど、現実世界だとものすごく違和感のある喋りなんだよね。はっきり言って気持ち悪いレベルである。目の前にいたら「うわあめんどくせえ」と思ってしまうような喋りなんですよ。

それが何とも言えない映像、そしてそこで展開されるホラー的音楽とが相まって、この世とは思えない遠い世界での、男女の生（性）と死の物語になっているように感じました。ストーリーは、なんか色々省いてるんじゃないだろうか、というような感じで、一言で言うと「いろんな女とセックスしてるけど、ほんとに好きな人とはできない。悲しい。でも他の女とヤろうっと」というもの。

まあよくわかんねえけどすっげえ評価されてんでしょ？この小説。だったらなんかもっと深いんだよね？という感じで、この映画だとどうにもそれがわからない。一応それっぽい感じはなんとなく匂わせているんだけど個人個人の背景が描かれてないのですよね。だから「一言で言うと」レベルの話でしかないように思う。

ラストの「僕はどこにいるんだろう」ってのはまあ解釈はそれぞれ自由なんでしょうけど、直子と緑がこの映画でも重要な２人の女性ですよね。で、さっきも書いたようにこの二人と会う場所ってあの世とこの世みたいなもんですよ。で、その中心にいるのが松山ケンイチですよね、だからまあラストは・・・ま、どうでもいいんだけどね！SEXでおっぱい見せないし！ふざけんな！