リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』を見た。

ストーリーは添えるだけ・・・

トランスフォーマー』三作目。あの車がババーンと変形してボッコボコに機械が殴り合ってついでに街がどっかんどっかん壊れていくあの映画ですよ。



さて、この映画は皆さん知っているようにド迫力のバトル&破壊が繰り広げられる大変気持ちのいい映画で、もちろん今回も最高レベルのすさまじいバトル、破壊映像が楽しめます。とくにショックウェーブ&ウネウネ機械(上の写真)がビルを倒したり地面をぐいぐい進んでいくのが最高でした。まあ機械とはいえ彼らは怪獣みたいなものですからね。少年の心刺激しまくり!
ただ、相変わらず機械共がどう変形するのか、何をしてるかはよくわかりません。動きすぎです。ザック・スナイダーみたいなスローを使ったりして前回よりは見やすいとはいえ・・・という感じです。

さて、大迫力と同時に大殺戮も展開してくれるのがマイケル・ベイ。人間が機械の攻撃により一瞬で骨になったり(機械相手の戦争してたはずなのになぜこんな兵器まで備えてるかは不明)、ロボット同士の戦いじゃなかったらR指定余裕で間違いなしの残酷アクション(四肢切断など)など残酷ショー詰め合わせでしたよ。ホントに情け容赦ない敵軍の一撃などなかなか見ごたえあります。


それと大都市の崩壊した様子もちゃんと見せてくれます。興奮しますねー。僕廃墟好きなんですよ。見慣れた光景が瓦礫の山になって崩れていくのとか、ボロボロで無人な感じを見るのが大好きなんですね。というわけであの街が荒廃した感じだけで個人的にはそれなりに満足なんです。欲を言えばもっと崩壊するまでの過程が見たかったけど。


もうひとつ、トランスフォーマーと言えばくだらないギャグの連発が特徴でした。細かく下ネタをぶち込んできたりするんですね。就活シーンやケン・チョンの出演シーン。それと前作からヒロインが大人の都合で変わってしまったあたりをギャグで消化するとか、まぁ笑えるんだけど、TFシリーズのギャグは個人的にそこまで乗れないんだよなぁ。ジョン・マルコヴィッチジョン・タトゥーロもいいけどさ・・・。




そんな本作で一番アレ?と思ったのは編集が変じゃないかという事。場面省略がバッサリしすぎでいきなり話が進んでる。例えばバンブルビーが捕虜になるシーンとかです。一切場面描写がないまま捕虜になってしまった、とセリフで進んでいくのですが、そこはさすがに敵に捕らえられるシーンが必要だよ。絶対説明が必要な場面はスッとカットしているのに日常パート(ギャグ)はバッチリ入れてるのがどうも。それが先ほど書いた乗れない感じの原因かなぁ。そこにすごく違和感を感じました。そのせいでストーリーにもどこかアツくなりきれません。要素だけを取り出せば燃えるし、実際やっぱりカッコいいからなんとなく「まぁいいか」と思いそうになるけどね。
またストーリーも変に歴史と絡めちゃったせいでむしろ薄っぺらに見えてしまった。元から馬鹿っぽい(悪口ではない)んだけど、無理にまじめにしようとした部分が見えちゃって微妙。どうせなら『2』みたいにホントくだらなくて能天気で良かったかな。



というわけで、個人的にはもしダークな話にするならもう少しカラーを統一して丁寧に作ってほしかったなぁと思いました。ただ、相変わらずサービス精神は旺盛すぎるくらいです。長い長いといわれるアクションシーンも個人的にはアリです。だいたいマイケル・ベイの映画見るってことは、例えばカツカレーを頼んだら、出てきたのは三人前はあろうかという量のカツカレーとなぜかラーメンやらピザやらがくっついてきた!みたいなむちゃくちゃな盛り合わせを覚悟しとかないとだめなんだよ!


ま、それが美味いかどうかは別だけどね。

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