リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

5月に見た映画。

『ロボット』

世界最大の映画大国、インドの映画です。今までまともにインド映画を見たことはなかったんですが、評判が良かったしtwitterでお勧めしていただいたので見に行きましたよ。

いやーこれは面白い!もうとにかく何もかも過剰でサービス満載。まずオープニングからしてすごいもんね。スクリーンに「スーパースター、ラジニカーント主演」ってドーンとクレジットが出るんですよ。どんだけの存在なんだよ!
それで、この映画の魅力はまず何と言っても歌と踊りですね。まぁー豪華で最高なんですよ。ずっと見ていられるってくらいとにかく楽しい。特に僕はロボが愛に目覚める場面が大好きですね。

ヒロインが超美人なのも最高じゃあないですか。


そして何と言っても後半にある怒涛のアクションシーン!これがまたもうとにかく過剰というか馬鹿馬鹿しさ全開なんだけど、それが無性に楽しい。全編テンポがよくテンションの高い映画ですが、ここの興奮はメーターが振り切れますね!ロボット軍団組体操!ロボット大合体!車は爆発!ドッカーン!ガッシャーン!やったぜ!フォーッ!!


というわけで、もうとにかく楽しい映画です。ストーリーの方も単なるバカ映画にとどまらない。ロボットに感情が生まれる過程だとか失恋のややこしさ、感情はあっても人間にはなれないという哀しさなど、押さえるべきところはちゃんと押さえてある。土台にしっかりしたドラマがあり、それが映像の過剰さと見事にマッチした傑作。これは劇場で見れてよかった!




メン・イン・ブラック3』
こちらはハリウッドの人気シリーズ3作目。1は何度も金曜ロードショーで見たんですけど2はあんまり覚えてないや。でも復習はしないで見に行きましたよ。結論から先に言うと、まあそこそこ面白かったかなという感じです。


良かったのは何と言っても若き頃のKに扮したジョシュ・ブローリンこの人の物真似演技が最高。これが若いころのKだ、というのにすごく説得力のある演技をしていたと思います。それにKという人物を掘り下げていく物語も意外に感動的な話で、悪くはなかった。ウィル・スミス扮するJとの相棒感も結構ハマってる感じがしましてなかなか楽しめましたしね。この2人のやりとりに魅力があるので映画も見続けられるという感じです。それに対しすっかり生気のないトミー・リー・ジョーンズは気になりましたけど。
それとモンスターの造形も楽しいものがありまして、中華料理屋にいるお魚さんたちなんか可愛くてお気に入りです。特に台の上に居たなんかヌボーッとした感じの奴。あれはなんかよかった。かわいい。


悪かったところ、これはまずタイムスリップ感があんまりないというとこですね。69年っぽさがあまり出ていなかったなあと思います。人種差別の話も出てくるけど1回ギャグ的に扱うだけでほとんど扱われない。冷戦やベトナム戦争も関わってこないですし、その時代の風俗を感じさせる要素もそんなにない。時代感に少し乏しいんですよね。リアルな問題を絡めると持ち味の軽さがなくなるからやめたのかもしれないけど、どうせタイムスリップするなら少しはその辺も出してほしかった。もうちょっとギャップコメディをやるとか。


それと未来が見えるとかいう宇宙人、あれはナシじゃないか?あんな万能な奴がいたらミッションなんてほとんど終わりじゃないですか。それにタイムスリップに必要な機械、最後アニマル・ボリスと対峙した時に「なるほど」という感じで使われてそれはいいんですが、それが大丈夫なら別に何度ミッションに失敗してもタイムスリップしまくればいいんじゃねえの?と思いました。


というわけで、微妙だなあとか思う部分はありますがそれなりに面白く見れたし、ラストにちょっとホロッとくる感じなど悪くはない映画であったとは思います。ところで、あの1輪バイクは『GANTZ』でも参考にしたのかな?