リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

『カンフーパンダ2』を見た。

燃えよパンダ

2008年公開『カンフーパンダ』の続編。見たって言ってももう2週間前の話で、しかもその期間にテストがあってなんだかんだでちょっと記憶もぼんやりしてきたのでいつもより短文でササッと。ちょっとネタばれです。


まず、アクションシーンに勢いがあってとても気持ち良かった。勢いがありすぎてたまによくわからなくなることもある(特に大勢で戦う所)けど、動物たちが縦横無尽にそれぞれの動きを生かしたアクションシーンを見るだけでも劇場に行く価値はあるかも。「パックマン」みたいなアクション(獅子舞風なところ)シーンは笑った。それと新キャラクター、クジャクのシェン大老の動きは優雅でしたな。
それと背景が美しいですね。映像は全体的に凝って作られていました。中国っぽい街並み、衣装、細かいところまで配慮されていると感じますね。



本作のキーはポーの出生の秘密について語られる部分。何故パンダの父親がガチョウなのかといった出生に関する様々な真実をポーが知ることにより、心の平穏を得て龍の戦士として再び立ちあがるというお話で、全体としては親子愛についての映画でした。
で、その真実に当たる部分はモロに聖書。そこでヘロデ大王にあたるのがシェン大老。シェンとポーは「親に捨てられた」という同じ思いを抱えており鏡像関係にある。僕はこの部分もうちょっと掘り下げてほしかったですね。ある予言から暴走してしまったシェンの持つ絶望がもう少し描かれていて欲しかったです。というか物語全体を覆う話は暗いけど主人公がこの能天気なパンダなんでどうもアンバランスだなぁと思いました。

ところで、火薬でカンフーを破壊し恐怖で民衆を支配する敵って微妙に政治的メッセージを感じるような気がしますね。アメリカにしろ中国にしろ。


あと思ったのはスローモーションで喋る、みたいなの使いすぎじゃないですか?何回もやられてもなぁ。


と、文句もありますが最初に書いたように映像のクオリティは高いですし物語も僕個人には合わなかった部分があると言うだけでおおむね満足な出来ではあるので見て損はない映画と言えるでしょう。

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