リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

『インモータルズ 神々の戦い』を見た。

弾けろ!人間!

独特の映像で話題となった『落下の王国』で知られるターセム・シン監督による、ギリシャ神話をもとにしたとか言ってるバイオレンスアクション映画。



かつてゼウスらオリンポスの神々により封印された、邪悪なタイタン族が解放されようとしていた。ギリシャを滅ぼし支配しようとしているハイペリオンという男が彼らの解放に必要なエピロスの弓を探し求めていたのだ。神々はハイペリオンの手から人類を救う唯一の希望をテセウスという青年に託した・・・というストーリー。



予告編でも謳っているように『300』のようなスローを駆使したアクションは映像としてカッコよく、バッチリ決まっている。予想以上に残酷なのも良いところ。血がブシュ!首がゴロっ!槍がザクッ!。特に神様が戦うシーンは最高。破壊力がもう違うので人間が虫けらのように粉砕されていく(ホントに顔が粉々に砕け散る)のだ。しかも猛スピードで。神様スゲー。
残酷さというと拷問シーンも気合が入ってました。ファラリスの雄牛だとか、金玉潰しですね。こりゃいいもん見ました。でもやりすぎじゃない?
ラストの狭い通路で大量の男たちがほぼ裸で殺し合うってのも面白かったですね。あんなもん蒸し風呂ですよ。横スクロース的に敵を切り刻んて行くさまも楽しかった。とにかくバイオレントなアクションの数々には満足しました。


それとヒロインの巫女を演じたフリーダ・ピント、美人ですね。最近だと『猿の惑星 創世記』でもヒロインでした。今回は後ろ姿ですが全裸もアリとほんとサービスが良い。この時点で本作はとりあえず満足です。



ただ、ダメな部分も多くてですね。物語や登場人物のキャラ付けなどはホント微妙です。例えばハイペリオン。彼についての描き込みがもうちょっとあれば悪役として物語に面白みが出たのに、と思います。彼の行動原理が全然つかめない。ミッキー・ロークは存在感あるし面白いんだけどもう一歩というところでしょうか。
それに神々もゼウスとアテナ以外はよくわからないというのは問題だろう。死ぬ瞬間になって急に名前表示される奴までいる始末である。というか太陽神が死んで大丈夫なのか?
だいたいこの神様どもは何をしたいのかよくわからない。タイタン族の封印を解かれたくないのなら自分たちで何とかすればいいじゃないか。神の介入はどこまでOKなのかもよくわからない。せめて作品中でちゃんと基準を作ってほしい。
ゼウスの扱いにもイマイチ納得がいかない。というか、あの男はどう考えてもゼウスには見えないよね。それにポセイドンが津波起こしたんだからお前も雷くらい落としてよと。



と、文句も出てくる作品だけどアクション映画としてそこそこ面白い映画にはなっていると思います。結構お勧めです。衣装が変とか言わない!

ザ・フォール/落下の王国 [Blu-ray]

ザ・フォール/落下の王国 [Blu-ray]