リンゴ爆弾でさようなら

91年生まれ。新作を中心に映画の感想を書きます。旧作の感想はよほど面白かったか、気分が向いたら書きます。

お茶を濁す

・2か月も放置して、このままでは死んだブログになってしまうと危機感を覚えたので苦肉の策として日記でも書いておこうと思う。中島哲也の『来る』では死んだ妻夫木聡の魂がブログにとどまって死後も更新され続けていたけど、こんな状態のままではうっかり自分が死んじゃったとしても、どうもそうならないんじゃあないか。そんな不安もあってとりあえず何か書いて延命措置を施しておきたい。そうすればほとんど息をしていないこのブログも生きていたことを思い出し、なにか書かせるよう仕向けてくれもするかもしれないし。まぁ、死んでブログにとどまるのがいいかはよくわからないけれども、少なくとも家に染み付いちゃうよりはましでしょう。

 

・この2か月映画を見ていなかったわけではない。田舎暮らしでこのような情勢、往来自粛になると映画館こそ遠い存在になってしまって新作は全然見れていないけれど、U-NEXTを筆頭に配信が充実しているおかげで日々の鑑賞数はむしろ多いくらい。中には「これは」というものもあったので、それについては6月中に更新する気でいる。あくまで気だけど。それにしても、月に40も50も見ている人の体力って一体どうなってるんだ。こっちは毎日寝ても覚めても眠くて眠くて仕方がないというのに・・・なんて言い訳をしているうちは白帯だというとことなのか・・・。

 

・そういえば最近『寺山修司詩集』と『表層批評宣言』を読み終えた。けどどっちも良くわからなかったな。ほんとに表面にさらと触れただけのような感じ。一応メモなんてとりながら真面目に考えたりもしたけれど、それを整理する頭がないのから諦めてその場その場での引き込まれたり視界不良だったりをそのままにしつつ、つらつらと書かれた文字を眺めていたような感じ。本人も「肉体的なエンターテイメントを目指し」とか言っているしそれでいいか。そんでもって今は積本の中から『孤独な散歩者の夢想』と『白夜』を選んで読み始めている。『白夜』についてはどうもブレッソンの映画版を見る機会が早々には訪れなさそうなので、まず本でも読むかという話。読むスピードが遅いしさっきも書いたようにとにかく日々眠いので全然進まないけれど。

 

・積本を読み終えるまで新刊は買わない、ようにしたいところではある。だけど本って、なんだか買っただけで軽く知識を手にしたみたいな勘違いを起こしてしまうところがあって、そのお手軽でうっすい知識欲を刺激するためついつい手を出してしまう。残念な人間。とりあえず今月はすでに『霊障』を買ったし、末には吉田広明氏による三隅研次の本が発売されるのでこれをマストとし、それ以外はなるべく購入を抑えたいところ。

 

・ちなみに今年買って読んだ本で一番良かったのは岸本佐知子氏の『死ぬまでに行きたい海』。風景とかそれにまつわる記憶をこんな風に言葉にできるなんて、憧れるというのか、うまく言えないけれど、風景や記憶がこう書かれることを望んでいるような文章でとにかく惹かれた。読むのは一日一章だけと決め、一つ一つ大切そうにして、まるで高級なチョコレートを一粒ずつ食べるみたく、じっくりゆっくり読みたくなる本だった。中にはきっちりホラーな話があるのも意外で嬉しい驚き。

 

・さてもう書くこともなくなってきたのでこの辺で終わり。